第72回NHK杯1回戦、郷田九段対増田六段戦
第72回NHK杯1回戦、郷田真隆九段対増田康宏六段戦(2022.7.17放送)は先手郷田九段の矢倉対後手増田六段の急戦系の将棋となりました。
先手矢倉対後手急戦系の将棋でほとんど後手が勝っているイメージがありますので、先手郷田九段の指し方を興味深く視聴しました。
郷田九段は後手の動きを見ながら、居角のまま4六銀を急ぐ駒組みでした。
先手、後手とも数年前までは見たことのない形です。
しばらく進んで中盤の2図へ進みます。
郷田九段は感想戦で「3八歩の形がひどいので…。」と何度も話されていました。確かに先手の飛車がほとんど働いていません。
2図から▲7七桂△同桂成▲同銀△5四歩▲6六歩△5五歩▲6七金右△7二玉で3図となりました。
△5四歩に▲6六歩~6七金右と指した手順を解説の近藤誠也七段がとても感心していたのが印象的でした。
3図から▲6五歩△3一角▲9七角△9五歩▲8六角△9六歩▲9四歩△5四桂~と進みました。
▲6五歩は右玉の急所を突く手だそうです。
その後、後手の悪手もあって、先手は9筋を破り、113手で郷田九段が勝利しました。
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角換わり腰掛け銀~第71回NHK杯2回戦、郷田九段対渡辺名人戦
第71回NHK杯2回戦、郷田真隆九段対渡辺明名人戦(2021.11.7放送)は角換わ腰掛け銀の将棋となりました。
1図までに先手後手とも金、銀、飛などを動かし、手渡しの状態が続いていました。
羽生九段の解説では、(先手の飛車が2筋にいる形で)後手玉が2二に入ったときに▲4五歩と仕掛けたいために一手損する動きをお互いにしているという説明でした。
1図から郷田九段が仕掛けました。
▲1五歩△同歩▲4五歩△3五歩▲4四歩△3六歩▲4五桂△3七歩成▲1五香△同香で2図となりました。
2図から▲1五同飛△1一香▲3三桂成△同金▲1四香△同香▲同飛△1三歩▲3四歩△1四歩とあと2手進んで3図となりました。
3図から△3六角▲5四銀△5八飛▲7九玉△5四角▲3三歩成△同桂▲4五銀△5二金▲5四銀~以下、先手が攻め続け99手で郷田九段が勝利しました。
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角換わり腰掛け銀~第47期棋王戦挑戦者決定トーナメント、郷田九段対斎藤八段戦
第47期棋王戦挑戦者決定トーナメント、郷田真隆九段対斎藤慎太郎八段戦(2021.10.29)は角換わ腰掛け銀の将棋となりました。
1図は後手の斎藤八段が5四銀を△4三銀と引いたところです。
先手は銀・桂交換の駒損で、玉形も弱そうで弱いアマの自分としては先手自信なしの局面に見えますが、実際はいい勝負のようです。
1図から▲4五歩△5四角▲4六桂△8七角成▲同玉△7四歩で2図となりました。
2図で▲7四同歩は△7五金から攻められそうです。
ここで先手は7筋を手抜いて歩を使って攻め続けました。
▲2四歩△同歩▲3四歩△4二銀▲4四歩△同銀▲2二歩△同金▲3三歩成△同銀上で3図となりました。
それぞれの歩の攻めに複数の応手があり変化は多岐にわたります。
3図から▲4三歩△3二金▲4五桂△7五歩▲3三桂成△同銀▲3四歩△4四銀▲4二銀△同金~と戦いが続きました。
最後は後手も攻めに転じましたが先手玉に届かず117手で郷田九段が勝利しました。
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相矢倉戦~第71回NHK杯1回戦、石井六段対郷田九段戦
第71回NHK杯1回戦、石井健太郎六段対郷田真隆九段戦(2021..8.2放送)は相矢倉戦となりました。
「後手は7五歩をすんなり取られては不利になる。歩が生きているうちにどう手を作るか」という阿久津主税八段の解説でした。
1図から△8五歩▲同桂△7六銀▲7五馬△6七銀不成▲同金△9五歩~と進みました。
しばらく進んで2図となりました。
2図から△7五歩▲同馬△5五歩▲7三歩成△2二飛▲6七金△5六歩▲同金△5五歩で3図となりました。
「△7五歩▲同馬に△5五歩と5筋に手が着いて後手が良くなったのでは。」との解説でした。
3図から▲5七金と引きました。▲5五同金は△8八角でしょうか。
ここからは後手がペースをつかんだようです。
将棋は122手で郷田九段が勝利しました。
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